就学前の英会話

“就学前の英会話が役に立った人なんているのかね?”

というSNSのひとりごとが目に飛び込んできました。正直、どきっとしました。

その人いわく、
1.自分は英語を仕事で使うけど、学生の頃に勉強しただけ。周りもそう。留学してた人は結構いるけど。
2.こどものころの習い事は親の自己満。
3.英語ができないとまずいと親と幼児に刷り込む英会話の営業もある。


うーん。わかるなぁ。そんな意見もよくわかるなぁ。

1.についてはなんともいえない。その周りの留学した人の中には、幼少期に英語を習っていて、そこで英語の楽しさに出会って留学した人もいるかもしれないから。私のように。
ただたしかに、こどものころの英語学習経験は大人になってからの仕事に直結はしないこともあるだろう。

2.それはある程度そうだろう。こどもがやりたいかどうか、好きかどうか、続けたいかどうか、子の意見を聞くことはコロコロ変わる風見鶏をみるようなもんだし、そのときにお金を出すのは親な訳だから、親が満足しないとやらせないし、極論、子育ては全て親の自己満。結果的に、それが同時に子の満足になっていればそれはものすごくラッキーだが、それは後になってみないとわからない。後になってもわからないかもしれない。親は手探りの中で最善を尽くすしかない。だから子育ては難しい。数式もないし、正解もないし、その都度タイミングの良い答え合わせもできない。

3.本当にこういう営業ある!本当にやだ!幼児英語のイメージ悪くなりますよね。英語ができなくても死なないし、英語ができなくても日本で暮らしている以上、ほぼ困らないし、旅先でも結局なんとかなるし。よくわからない理論を振り翳して、親を脅すのはやめてほしい。親は可愛い我が子に苦労はさせたくない!と、無理矢理英語をやらせることになりかねない。子どもも、そんな脅しをされたら、楽しいとか好きとかじゃなくて、やらないとまずい義務として英語をとらえてしまう。結局1番の被害者は子どもになってしまう。親は被害者を作るつもりなんてないのに。切ない。


“就学前の英会話が役に立った人いるの?”

私は幼稚園の英語カルタで英語に目覚め、小1から近くの英会話教室で英語を習い始め、あとは英語大好き人間として留学して、今は生業にしてる。その間、出会った人たちは宝。
だから、私の人生には就学前の英会話が役立った。そう胸を張って言える。

ただ、役に立ったという捉え方にいろいろあって、就学前からやってた”から”、英語が話せるようになった、聞き取れるようになった、発音が綺麗になった…私の場合、そういう意味の”役に立った”ということではないと思う。ともちろんそういう意味で役立った人もいると思うし、私の英語力の一端に幼少時の英語学習の影響もあると思う。

ただ、就学前に英語を学習したからといって、そのあとの英語力やスキルそのものの役に立つとか、ひいては英語ひとつで将来の保証がされるとか、それは誰にもわからないです。こどもの頃に体操を習うから誰もがオリンピックを目指して金メダルとるわけでもないし、ピアノを習ってピアニストになるわけでもない。。シンプルに、それと全く同じ理屈です。

私が英語を子どもに教えたいのは/私が英語教室を開いている理由は、表現する楽しさ、学ぶ楽しさ、コミュニケーションを取れる楽しさ、世界の広さと狭さを教えたいから。
親以外、幼稚園や学校以外の大人から褒められる経験、学ぶ経験をしてほしいから。
学校の外で、友達となにか共通のもの(ここでは英語)を学ぶ経験をして欲しいから。
私自身、英語を学んで人生が変わって、その過程で宝物をたくさん得たので、それを今度は周りに還元していきたい。私が日本で、世界で、見たもの、聞いたこと、感じたことを子どもたちに伝えたい、そんな想いが根底にあります。

親は私に3歳から小6までピアノを習わせた。いわゆる親の自己満。私は全く楽しくなかったし、いわゆる役立たなかった。
一方、英語は当時の親の自己満だったかわからないけど、今、親にとても感謝してるし、親も習わせてよかったと思ってくれているはず。
先のことはわかりません。私も親として、我が子たちの満足を追求できているのか、私の自己満だけになっているのか、わかりません。でも、子どもたちの心の声に寄り添う親でありたいです。同時に、教育者として、英語と世界の楽しさと面白さを子どもたちに伝え続けたいです。

就学前の英会話が役に立った人がいるの?

将来、我が子たちや私の生徒たちがこの質問を聞いたとき、”私は役立ったと思う。役立ったという言葉が正解かわからないけど、とにかくあのころ楽しかったな。今も英語好きだもん。あのころ英語やってよかったわ。”と思ってくれたら、それに勝る幸せはないと心から思います。


バイリンガル講師による小室町の英語スクール

★スマホからご覧の場合、画面の右上の三本線を押していただくと、料金やレッスン内容など、他の項目もご覧いただけます💡

0コメント

  • 1000 / 1000